Blue Momentのマークにまつわる物語(2)

そして、私たちはその後石川の七尾へ。
私の中では、氷見から七尾にかけての海岸線から富山湾超し
日本アルプスを望む景色は、日本一美しいと思っておりました。

かつて20年ほど前に、出張でこの海岸線を車で走りました。
その日は11月の天気の良い日で、確か午後3時くらいだったと思います。
七尾から富山に向けて左手に海を見ながら何気なく走っていてその海岸線の少し小高くなった所を道なりに右に曲がった時のことです。

殆ど出し抜けに富山湾越しに雪のかぶった日本アルプスが現れたのです。
それは驚くような近さと大きさで。
あるはずの富山の街は全くないものの様で、富山湾のからすぐにアルプスがそそり立っているように見えるのです。
行ったことはないですが、スイスの山間の湖の向こうにすぐアルプスが
広がっているようなそんな感じでありました。
あまりの衝撃的な美しさに、思わず車を止めて暫し眺めていたことを思い出します。

この風景を是非妻にも見せてあげたいと考えたのですが、生憎の雨で、本当に残念ながらその景色を妻に見せることは出来ませんでした。

またいつか。



折り返して飛騨の高山を経由し伊勢までを2日かけて移動しました。
伊勢でも前職の時に大変お世話になりました専門店のオーナーさんの所に
寄らせて頂き、本当に手厚くおもてなしを頂きました。
最後の最後までお世話になりっぱなしです。有難い限りです。松山さん、有難うございました。
 

翌日、念願のお伊勢参りを。
こういったお参りに詳しい亜人夢という方から伺った通り、夫婦岩から下宮・内宮と廻らせて頂きました。
伊勢神宮は一生に一度は伊勢参りをというだけあって、何とも言えない穏やかな優しい空気が流れておりました。
伊勢神宮の前にも期せずして、奥田神社その後も寄りたかった岐阜のモネの池のところにあった神社に寄らせて頂いたので、どこか神社詣で旅のようになってきました。


そして午後から、紀伊田辺へ。
紀伊田辺は和歌山県の南端よりやや西にある南紀白浜と隣接した街です。
紀伊田辺は私の前職時代からとても親しくさせて頂いた洋服の専門店のオーナーさんがおられ、そこに行くことがこの旅の大きな目的の一つでした。
紀伊田辺で35年も子供服・婦人服の専門店をやっておられる、ビーダッシュスタジオの鈴木亜人夢さんがその方です。私の独立決意にも、少なからず大きなきっかけを作ってくださった方で、ここ数年、彼を中心とする驚くような偶然の出会いやタイミグが重なったこともあり、私の独立という流れを作って下さったキーとなった方です。


伊勢から紀伊田辺へは、私の車についている古いカーナビには載っていない
新しい高速道路が出来ていることが何と無料のYahooナビで判明したので、
高速代は三分の一、時間は半分というとてもラッキーなことが起きました。
これも神社巡りのご利益でしょうか?


途中、道路工事の通行止めなどもありましたが、それでも4時間余りで、夕方4時過ぎには紀伊田辺のビーダッシュスタジオさんのお店に到着しました。
鈴木さんご夫妻とお店の販売員さん皆さんの笑顔で出迎えをして下さり、もうそれだけで幸せな気分です。

そして夜、鈴木さんご夫婦にお食事をまたまたご馳走になり、
これまでの人生の色々なお話をさせて頂きました。
そして、翌日の予定の話になりました。
亜人夢さんから一日連れて行きたい処があるからという事でしたので、


翌日は一日南紀白浜に滞在予定でした。
そして、亜人夢さんの口から出た言葉は
「河野さん、明日は熊野三山にご案内します。」
そうおっしゃったのです。
熊野三山と言えば、あの奥田神社で祭られている八咫烏信仰の総本山ではないですか。

熊野三山に連れて行って頂けることは全く知りませんでしたので、驚いたと同時に私の頭の中では退職送別会の日からの流れがいっぺんに繫がって行ったのです。
そのお話を亜人夢さんにすると、
Facebookで拝見していました。僕も河野さんの投稿を見ていてこれは来たな!と思っていましたよ。」

そうニコニコしながらおっしゃって、その亜人夢さんの顔はどことなく七福神の一人の様でした。


驚くような流れで、翌日亜人夢さんに一日お付き合い頂いて、熊野速玉大社・
熊野本宮大社・そして那智の滝で有名な熊野那智大社に
連れて行って頂き、お参りをさせて頂いたのでした。
 そしてまた本当に驚いたのは、もともとは川の中州に建てられていた熊野大社跡地の説明看板に書かれていた内容です。

私の先祖であります伊予の河野一族と熊野大宮大社はとても所縁か深く一遍上人は足繁く熊野大社に通っていたと書いてあるのです。
河野一族、そして八咫烏。
一体どうなっているのでしょう。

私は母型の実家が寺であったこともあり、ずっと寺で育ちました。
「お導き」という概念に関して全く屈託はありません。
退職前の春先に、亡くなった父の実家である九州は大分の実家にある墓参りをした折に、退職と独立の報告をしたことも思い出されました。



お忙しい中、亜人夢さんには我々夫婦の為に丸一日以上を割いて頂き、そして丸一日車の運転までして頂きまして、恐縮至極とはこのことですが、またしても偶然との出会いを演出してくれた亜人夢さんは、流石です。
 
鈴木さんご夫妻、そしてビーダッシュスタジオの皆さん、
本当にありがとうございました。
 

翌日南紀白浜のホテルを後にし一路神戸へ。神戸には、家族ぐるみのお付き合いをさせて頂いていた30年以上も前の会社の先輩を神戸訪ねて、お宅に泊めて頂き、懐かしく楽しい時間を過ごさせて頂きました。

矢島さん、懐かしかったです。有難うございました。

そして最後は浜松にある妻の実家に退職の報告を兼ねて訪れ、長い長い少し物乞いの様な旅を終了しました。

12日間をずっと妻と過ごしたこの旅は、間違いなく人生最良、そして思い出深い旅となりました。
 

こういった経緯の中、旅から帰った私は、私の個人事業主の屋号であるBlue Momentの文字をじっと見つめていました。
頭文字のBMを縦に置いてみようとふと思い付き、置いてみると何と3本足の八咫烏に見えてきたのです。
そこで、Bに目と嘴をwindowsのペイントという簡単なアプリで作ってみたのがこのマークです。
ですから、この八咫烏マークは私の考えではなく、どこか決まっていたことの様です。
 
人と人、モノと人を繋げる仕事をしたいと考えてこのサイトを作った私にはぴったりのマークが出来たと思っています。
すべては、単なる偶然の連続だったのだと思いますが、私は「お導き」と捉え、お世話になった沢山の方々そして、
ご先祖、そして旅の中で参らせて頂いた神々に心から感謝をしております。

そして、私の仕事を応援してくださる多くの皆さんに喜んで頂ける
サイトにしたいと、強く思っております。

長々と他愛もない話にお付き合いいただきまして有難うございました。
しかし、この手のお話は、皆さんの中に一つ二つおありではないですか?
こんなことも生活を楽しむための一つではないかと考えています。


これに懲りず、今後ともよろしくお願い致します。
次回から、アーティストさん、インポーターさん、メーカーさんとの出会いのお話を書きたいと思います。

よろしければお付き合いください。
 

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